旭川市に「正おにぎり型道道標識」が保管されている、との情報が寄せられました。
問い合わせたところ、事実と判明しました。ご厚意により、写真をご提供いただきました。
ご協力いただいた国策共栄株式会社様に、深く感謝申し上げます。
写真1~3は、1967年に納入されました。錆により一部文字が消えていますが、全体の形が崩れていないのはうれしいことです。
製造会社名に注目してください。「国策パルプ工業(株)」と書いてあります。旭川工場で製造していたそうです。なぜ製紙会社で道路標識の製造を始めたのか、不思議です。1971年4月より製造部門が国策共栄へ移管され、1973年2月には営業部門も引き継ぎ、現在に至ります。国策パルプ工業は、現在の日本製紙です。
国策共栄は1946年1月設立の「国策パルプ旭川工場生活協同組合」を前身とする会社で、かつてはストアやガソリンスタンドを経営していました。1990年代に両部門から撤退し、標識部門が主力となっています。
生きている正おにぎり型道道標識でもご紹介した、ペンケ下川停車場線起点の標識をご提供いただきました。本欄で掲載いたします。
2000年は文字の腐食がそれほど進行しておらず、「道」「ケ」以外は文字が識別できる状態です。現状と比較する上で、非常に貴重な一枚です。10年後の2010年は文字が読めなくなっており、標柱の錆が目立ちます。
正おにぎり型道道標識は、2011年も無事であることが確認できました(追記・2015年現在も無事)。起点付近は未舗装で立ち入る人もいないからか、除雪されていません。末永く残ってほしいものです。もっとも保証はないので、写真に収めたい方はお早目に訪れておいた方がよいでしょう。
写真をご提供いただきました、あいろさん・成瀬健太氏・YAMAさんに感謝いたします。