市町村道は幹線市町村道とその他市町村道に分類され、幹線市町村道は1級と2級があります。現行の基準は「幹線1級及び2級市町村道の選定について」(昭和55年3月18日付け建設省道地発第18号道路局地方道課長通知)により定められています。
選定基準は次のとおりです。掲載に際し『北の動脈(みち)をひらく』(北海道土木工業新聞社、1986年)を参照しました。
次のいずれかに該当すること。
次のいずれかに該当すること。
道路構造令(1970年10月29日公布)では道路をまず4種に分類し、種別により最小2・最大5の等級に分けます。車線や路肩の幅員・勾配・曲線半径など、道路の構造を等級別に定めます。種別と等級については、道路構造令・種別と等級をご参照ください。
表題の「1級道路・2級道路」は、第二次大戦後間もない時期(旧道路法時代)に存在した名称です。しかし、北海道内道路網の礎ともなった名称なので、特に本稿で記述しました。
本稿で述べるのは、法に基づく名称ではありません。
旧道路法下の国道・道道(地方費道・準地方費道)を複数組み合わせ、1本の単位にしました。あくまで正式名称は国道○号であり、道道(地方費道・準地方費道)○号××線なのです。
1948(昭和23)年9月に道庁が取りまとめた「北海道総合開発計画書」に、1級道路・2級道路の用語が出てきます。その定義は次の通りです。
上記計画書は、政府の経済安定本部に設置した地方開発協議会で審議されるも採択されませんでした。つまり、国の計画として実施されずに終わった。
けれども道路整備において、1級道路・2級道路はその前年度から用いられていたようです。『昭和22年度 北海道開発事業概要』(1951年・北海道開発局)には、以下の記述があります(『北海道道路史 3 路線史編』29ページより引用)。
幹線道路の荒廃に鑑み、国道及重要幹線道路を一級道路とし、之に準ずる地方幹線道路を二級道路として、これらの道路中交通不能区間で輸送上甚だしく隘路となっている箇所の改良工事を行なった。
その後も、1級道路・2級道路のルート上にある国道・地方費道・準地方費道を重点的に改良します。
費用は言うまでもなく、国の負担です。
現行道路法の施行に際し、1級道路・2級道路の多くが1級国道・2級国道に指定されました。残る路線は道道(開発道路)となり、そのほとんどがのちに国道へ昇格しています。
『北海道道路史 3 路線史編』(北海道道路史調査会編)31ページ所収の表を参考に作成しました。
市町村・地名は当時のものです。
なお『北海道地名大辞典』(角川書店刊)等を参照し、次の点を変更しました。
現路線のうち、○○号は国道、○○線は道道です。国道番号の変更や、道道(開発道路)から国道へ昇格した経緯は省略しました。
| 級 | 号 | 起点 | 終点 | 経過地 | 現路線 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 札幌市北3条西5丁目 注1▼ | 函館市東浜町 注2▼ | 小樽市、倶知安町、長万部町 | 5号 |
| 1 | 2 | 札幌市北1条西4丁目 | 旭川市4条8丁目 | 岩見沢市、滝川町 | 12号 |
| 1 | 3 | 室蘭市海岸町 | 岩見沢市1条東1丁目 | 苫小牧町、安平村 | 36号・234号 |
| 1 | 4 | 旭川市4条8丁目 | 宗谷郡稚内町大字稚内村字開運通3丁目 注3▼ | 名寄町、常盤村、天塩町 | 40号 |
| 1 | 5 | 空知郡滝川町字材木通北3丁目 注4▼ | 根室郡根室町花咲港 | 富良野町、帯広市、釧路市 | 38号・44号・花咲港線 |
| 1 | 6 | 旭川市4条8丁目 | 根室郡和田村大字厚別村字厚床 注5▼ | 上川村、遠軽町、佐呂間村、留辺蘂町、北見市、美幌町、弟子屈村、別海村 | 39号・333号・留辺蘂浜佐呂間線・243号 |
| 1 | 7 | 山越郡長万部町 | 室蘭市(輪西分岐点) 注6▼ | 虻田町、伊達町 | 37号 |
| 1 | 8 | 札幌市南1条西4丁目 | 勇払郡苫小牧町字植苗 | 千歳町 | 36号 |
| 2 | 1 | 函館市万代町 | 余市郡余市町大字大川町 | 木古内町、松前町、江差町、瀬棚町、寿都町、岩内町、神恵内村、入舸村野塚 | 228号・229号 |
| 2 | 2 | 札幌市北3条東1丁目 | 天塩郡天塩町字山手通 | 石狩町、浜益村、留萌町 | 231号・232号 |
| 2 | 3 | 宗谷郡稚内町大字稚内村字ウエンナイ 注7▼ | 野付郡別海村大字厚別村(奥行臼) 注8▼ | 猿払村、枝幸村、紋別町、佐呂間村、網走市、斜里町、標津村 | 238号・244号 |
| 2 | 4 | 勇払郡苫小牧町錦町 | 帯広市石狩通3丁目 注9▼ | 浦河町、幌泉村、広尾町 | 235号・236号・336号 |
| 2 | 5 | 函館市若松町 | 茅部郡森町字御幸町 注10▼ | 戸井村、椴法華村、鹿部村 | 278号 |
| 2 | 6 | 函館市追分町 | 檜山郡泊村大字田沢村 注11▼ | 大野村、厚沢部村 | 227号 |
| 2 | 7 | 山越郡八雲町大字八雲村字砂蘭部 注12▼ | 瀬棚郡東瀬棚村字東瀬棚 注13▼ | 利別村 | 277号・八雲北檜山線・八雲今金線・230号 |
| 2 | 8 | 札幌市豊平3条6丁目 | 虻田郡虻田町字入江 | 豊平町、喜茂別村、洞爺村 | (453号?)・230号 |
| 2 | 9 | 岩内郡小沢村宗助街道 注14▼ | 虻田郡喜茂別村 | 倶知安町、京極村 | 276号 |
| 2 | 10 | 札幌市北3条西4丁目 | 雨竜郡沼田村梅の沢 注15▼ | 当別村、月形村、浦臼村、雨竜村 | 275号 |
| 2 | 11 | 空知郡音江村字音江 注16▼ | 留萌郡留萌町 | 深川町、秩父別村、沼田村 | 233号 |
| 2 | 12 | 上川郡士別町字士別 注17▼ | 苫前郡苫前村字三豊 | 温根別村、幌加内村 | 239号 |
| 2 | 13 | 枝幸郡頓別村浜頓別 | 中川郡常盤村字音威子府 | 中頓別村 | 275号 |
| 2 | 14 | 上川郡名寄町大通3丁目 注18▼ | 紋別郡興部村(市街分岐点) | 下川村、西興部村 | 239号 |
| 2 | 15 | 紋別郡上湧別村 | 常呂郡留辺蘂町 | 遠軽町、生田原町 | 242号 |
| 2 | 16 | 網走市字大曲 | 釧路市大楽毛 注19▼ | 美幌町、津別町、阿寒村 | 39号・240号 |
| 2 | 17 | 釧路郡釧路村字別保 注20▼ | 標津郡標津村(市街分岐点) | 標茶村、中標津村 | 391号・中標津標茶線・272号 |
| 2 | 18 | 帯広市石狩通3丁目 注9▼ | 川上郡弟子屈村 | 士幌村、足寄村、阿寒村 | 241号 |
| 2 | 19 | 上川郡神楽村字神楽町 注21▼ | 空知郡富良野町本通南1丁目 注22▼ | 美瑛町、上富良野村 | 237号 |
| 2 | 20 | 空知郡東山村 注23▼ | 沙流郡門別村富川町 | 占冠村、日高村、平取村 | 237号 |