図1。ホロカヤントー線と周辺のルート。マーカーをクリックすると、該当地点の情報を表示します。 初期画面へ ルートの色を消す ルートの色を表示 認定時のルートを拡大 現ルートの改良区間を拡大 C地点を拡大
ホロカヤントー線の現ルートは、道道昇格後に改良されました。起点周辺と、変化が明確に識別できる3か所を、新旧地形図を交えてご紹介します。
![]()
写真A・1977年9月22日撮影。晩成温泉は開業前である。国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」より引用。解像度 400dpi の写真をトリミング。縮尺は1万分1。
認定当初の起点は地形図で「二号」と書いている、町道晩成2号線交点にありました。晩成温泉へ通じる町道湯の里線のうち、生花苗沼へ行く道と分かれる地点までが、1991年10月にホロカヤントー線へ編入されます。昇格する以前に、晩成温泉開業後の1981年度に改良されています。また現ルートとは反対に西へ向かっていた旧ルートは、1980年代に改良工事が行われ、完了しています。
晩成温泉の調査は1973年から始まり、1974年10月~1975年2月に深度 700m のボーリングを実施します。その結果、温泉の湧出が確認されました。1995年には、温泉施設そばで新たなボーリング(深度 700m)を行いました。
![]()
写真B・1977年9月23日撮影。旧依田橋付近。国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」より引用。解像度 400dpi の写真をトリミング。縮尺は1万分1。
ホロカヤントー線最大の改良は、生花苗川を渡る依田橋(よだばし)の架け替えでしょう。
全長 70m の旧橋は1968年完成で、幅員が 5.0m と狭く、歩道も設置されていませんでした。また十字路で直角に曲がるルートだったため、一時停止が必要でした。1993年に発生した釧路沖地震では橋脚が損傷し、最も大きな被害を受けた橋梁とされています(注1▼)。
諸問題を解消するため、を解消するため、全長 78m の新橋が建設されました。車道の幅員は 6.0m を確保し、ホロカヤントー方向車線に歩道を設置しました。橋は1999年に完成し、ルートを三角形の一辺を短絡するよう改め、2001年より供用を開始しました。
図1▲の緑(地図表示)またはベージュ(航空写真・ラベル表示)で示した区間はそれぞれショートカットされ、生花市街に近い九号の西側は1997年に、依田橋南側の南二線付近は2003年に切り替えられています。
生花苗川を渡る生花新橋の架け換えは1997年です。1966年完成の旧橋は幅員が 4.0m しかなく、ボトルネックといってもよい箇所でした。
![]()
写真B・1977年9月23日撮影。画面中央で南へ向かう道路は当時、一般国道336号だった。右に見えるのが生花新橋。国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」より引用。解像度 400dpi の写真をトリミング。縮尺は1万分1。
認定日 | 1976(昭和51)年3月31日 |
---|---|
起点 | 広尾郡大樹町字晩成2番3地先 |
終点 | 広尾郡大樹町字晩成330番地先 |
備考 | 一般国道336号上に終点がある。 |
生花市街南方の国道切り替え工事は1983年5月から行われ、1985年12月25日より供用を開始しました。当時は砂利道で、1988年から1989年の間に舗装化されています。旧道は町道生花幹線へ降格しました。
ナウマン国道とも呼ばれる一般国道336号(広尾町字豊似-浦幌町字共栄)は昇格当時、大半が未舗装・未改良でした。本格的に改良の手が入ったのは1980年代を迎えてからです。
1990年4月10日発行の『ミリオンデラックス 北海道道路地図帖』(東京地図出版刊)は、一般国道336号について「歴舟川を渡ると旅来まではほとんどダートだが道巾は広い。」表現しており、かつての状況がうかがい知れます。実際は1990年時点で舗装化がほぼ完了していました。
ホロカヤントー線は、20世紀末から21世紀初頭に改良され、快適な道路となりました。終点は図1▲のC地点で(ストリートビューで見る)、スノーポールから分かれる小道は旧国道の跡です。
区間 変更前後の別 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 広尾郡大樹町字生花193番1地先から
広尾郡大樹町字生花427番4地先まで前 6.00m から 19.60m まで 2,274.85m 同上 後 11.00m から 43.20m まで 2,197.47m
区間 変更前後の別 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 広尾郡大樹町字生花181番1地先から
広尾郡大樹町字生花193番1地先まで前1 7.00m から 22.00m まで 899.00m 同上 前2 13.00m から 54.00m まで 634.81m 同上 後2 13.00m から 54.00m まで 634.81m
区間 変更前後の別 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 広尾郡大樹町字生花176番2地先から
広尾郡大樹町字生花181番1地先まで前1 12.50m から 23.70m まで 573.59m 同上 前2 19.20m から 43.20m まで 496.59m 同上 後2 19.20m から 43.20m まで 496.59m
区間 広尾郡大樹町字生花988番から 同町字生花539番12まで 変更前後別 敷地の幅員 延長 前A 6.50m ~ 30.00m 3.054km 前B 9.50m ~ 66.00m 2.677km 後B 9.50m ~ 66.00m 2.677km 備考 上記A及びBは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
区間 供用開始の期日 広尾郡大樹町字生花402番から 同町字生花539番12まで 昭和60年12月25日