図1・網走市中心部の地図。赤色と紫色の線は一般国道244号の旧ルート、青色は道道網走停車場線の旧ルート、緑色は道道中園網走停車場線の旧ルート、茶色は道道大観山公園線の旧ルート。マーカーをクリックすると、該当地点の情報を表示します。 広域表示 初期画面へ
中園網走停車場線の一般国道244号交点が、1971年に南4条東2丁目から南6条東2丁目へ移動したと先に書いた。当時のルートは、桂町(かつらまち)から網走神社の近くを通っていた。
現在の本通経由に変わった経緯は未調査である。本稿では該当の告示を掲載するにとどめる。
区間 変更前後の別 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 網走市桂町167番地先から
網走市南6条東2丁目9番地先(一般国道244号交点)まで前 10.90m から 21.00m まで 1,439.62m 一般国道244号重複 L = 9.09m 網走市桂町74番地先から
網走市南6条東3丁目7番1地先(一般国道244号交点)まで後 14.54m から 39.00m まで 1,522.80m 一般国道244号重複 L = 9.09m 網走市南6条東3丁目7番1地先から
網走市南6条東2丁目10番2地先後 18.18m から 18.18m まで 191.20m 一般国道244号重複 L = 191.20m
路線名に「網走停車場線」が入っているように、終点はJR網走駅前だ。ところが2017年4月1日現在の『道路現況調書』によると、重用延長は 18m となっていて、起点の小清水女満別線交点と一般国道244号交点の重複部分しか計算していない。実際の重用延長は1,780m余りある。終点までの重複区間を記載した告示も存在する。
区間 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 網走市南6条東2丁目10番2地先から
網走市新町2丁目74番7地先(一般国道39号交点)まで14.54m から 26.80m まで 1,573.65m 一般国道244号重複 L = 319.97m
一般国道39号重複 L = 136.50m
道道網走停車場線重複 L = 1,104.28m
一般国道39号重複 L = 13.00m
南6条で一般国道244号と接続する道道に大観山公園線がある。国道交点は認定時から西1丁目で一貫しているが、接続する方向に変化がみられる。当初の南6条通経由から、釧網本線高架化を機に山下通線経由となった。
区間 変更前後の別 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 網走市字天都山251番地先(網走市保安林55林班86小班)から
網走市南6条西1丁目8番1地先(一般国道244号交点)まで前1 11.00m から 24.50m まで 623.12m 一般国道244号重複 L = 7.20m 同上 後1 11.00m から 24.50m まで 623.12m 一般国道244号重複 L = 7.20m 同上 後2 14.54m から 33.70m まで 720.59m 一般国道244号重複 L = 9.09m
網走土木現業所による国鉄釧網線の高架橋工事決まる(来年度着工、56年度完成予定)」とある。
区間 変更前後の別 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 網走市字天都山26番8地先から
網走市南4条西1丁目8番2地先まで前1 14.54m から 47.00m まで 1,361.78m 一般国道244号重複 L = 136.29m
道道中園網走停車場線重複 L = 42.00m同上 前2 14.54m から 47.00m まで 1,367.58m 一般国道244号重複 L = 138.18m
道道中園網走停車場線重複 L = 545.80m同上 後2 14.54m から 72.12m まで 1,314.58m 一般国道244号重複 L = 138.18m
道道中園網走停車場線重複 L = 545.80m
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写真E・1977年10月12日撮影。釧網本線・網走-桂台は踏切が多く、交通のネックであった。国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」より引用。解像度 400dpi の写真をトリミングし、50%に縮小。縮尺は1万分1。
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写真F・1984年5月23日撮影。釧網本線高架工事が進行中。国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」より引用。解像度 400dpi の写真をトリミング。縮尺は2万分1。
山下通線は1968年11月7日に都市計画道路となり、数度の線形・幅員・起点の変更を経て、現在の形になったのは1987年9月10日である。大曲2丁目を起点に一般国道39号・JR石北本線と立体交差、JR線の南側を東へ向かい、南8条東7丁目までの4,490mで幅員は 16m 。1987年より、南8条東3丁目から西へ約 900m (一部は大観山公園線と重複)と、大曲2丁目の 660m 余りが中園網走停車場線に昇格し、整備が進められた。
区間 変更前後の別 敷地の幅員 延長 国道等との重複区間 網走市南10条東3丁目6番1地先から
網走市新町2丁目74番14地先(一般国道39号交点)まで前1 14.54m から 27.66m まで 2,027.90m 一般国道244号重複 L = 519.85m
一般国道39号重複 L = 139.78m
道道網走停車場線重複 L = 1,103.75m
一般国道39号重複 L = 12.82m網走市南10条東3丁目6番1地先から
網走市字天都山6番1まで前2 16.00m から 34.00m まで 1,121.90m 網走市南10条東3丁目6番1地先から
網走市新町2丁目74番14地先(一般国道39号交点)まで後1 14.54m から 27.66m まで 2,027.90m 一般国道244号重複 L = 519.85m
一般国道39号重複 L = 139.78m
道道網走停車場線重複 L = 1,103.75m
一般国道39号重複 L = 12.82m
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写真G・1984年5月23日撮影、廃止直後の浜網走貨物駅。湧網線大曲仮乗降場も見える。山下通線の大曲2丁目へのルートは、湧網線廃止後に整備された。国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」より引用。解像度 400dpi の写真をトリミング。縮尺は2万分1。
さて、1987年12月3日北海道告示第1952号▲を見て気づいた点はないだろうか。区間が今なお終点である南4条西1丁目までで、一般国道244号との重用延長がある。しかしながら、2017年4月1日現在の『道路現況調書』によると、大観山公園線の重用延長は 41m となっていて、国道交点部分しか算入されていないようだ。
そもそも、終点が南4条西1丁目・図1▲のA地点で、南6条西1丁目のH地点でないのは何故か。
認定された1970年の時点で、一般国道244号が南4条経由だったこともある。間もなく南6条経由に変更されるも、大観山公園線の終点は歩調を合わせなかった。というより、合わせられなかった。244号交点は終点にできないのだ。現在も変わらない、認定時の起終点を再掲して本稿を終わりたい。
1970年3月31日北海道告示第672号(道道の路線の認定)
整理番号 路線名 起点 終点 重要な経過地 道路法該当号 683 大観山公園線 網走市大観山 網走市(一般国道39号線交点) 5