2017年12月6日、新たな道路サイト・机上の道を辿るが開設されました。
サイト管理人のハンドルネームは 江田沼音(えだ・ぬまね)さんといい、北空知の地名(おそらく音江と沼田)から採ったそうです。本稿では以下、江田さんと記します。
サイトの紹介(1)
— 江田沼音@「机上の道を辿る」管理人 (@roaddata_numane) 2017年12月6日
県道の変遷に関わる告示を掲載しています。現時点では岐阜県と三重県の告示のみですが、今後福島県や新潟県などの告示も掲載予定です。 pic.twitter.com/LwdQ9BbHmK
サイトの紹介(2)
— 江田沼音@「机上の道を辿る」管理人 (@roaddata_numane) 2017年12月6日
国道・主要地方道の路線網の変遷を図にまとめています。こちらの図も現時点では岐阜県と三重県のみですが、データを十分に入手できている県に関しては今後作成予定です。 pic.twitter.com/dod8lVvYDw
都道府県道の認定・廃止等の告示が主要コンテンツです。
単一ないし複数の都道府県で、同様の告示を掲載するサイトは結構あります(筆者の「道道資料北海道」もその一つ)。机上の道を辿るでは、未掲載の都府県について告示を紹介する構想を持っています。江田さんは都道府県別に告示を収集するノウハウを習得し、その一部は国道・都道府県道路線の変遷 目次で触れています。
全国単位で進めていく江田さんの構想は始まったばかりです。時間は要するでしょうが、江田さんは1990年代生まれで若い。壮大な目標が実現できる日の到来を期待いたします。
北海道については、筆者が取り上げていない旧道路法時代の地方費道・準地方費道の告示を掲載するとのことです。
実際に岐阜県と三重県を見てみましょう。道路網図は非常に精細な描写で分かりやすく、感心させられます。ページの下に路線番号の変遷に関する説明があり、告示の一覧表があります。告示へのリンクをクリックすると、該当告示の全文を掲載したページへ移動します。各告示には江田さんの注釈が加えられ、内容を補足してあります。
将来は膨大なデータベースとなり、路線の変遷を調べる基礎資料となるでしょう。
サイトの紹介(4)
— 江田沼音@「机上の道を辿る」管理人 (@roaddata_numane) 2017年12月6日
サブコンテンツとして、道路レポートも取り扱っています。走行できる路線はそれほど多くありませんが、メインコンテンツの更新の合間に少しずつ更新していく予定です。 pic.twitter.com/8zEEuLvnaP
サイトの紹介(5)
— 江田沼音@「机上の道を辿る」管理人 (@roaddata_numane) 2017年12月6日
同じくサブコンテンツで、道道の標識写真集も公開中です。現在の収集率は39.1%で、50%を目標に収集を進めて行きたいと思います。 pic.twitter.com/priPNdoTNA
江田さん自らの、自転車による走行記録も掲載しています。自転車ならではの視点も垣間見えます。本稿公開時点で一般国道275号が完結、一般国道229号を連載中です。路線別のトップページに、区間の概要と歴史が記述されています。
もう一つのサブコンテンツが標識写真集です。こちらも、江田さんが撮影した標識をアップしています。本稿公開時では道道の一部だけ、今後は一般国道や道外の路線もリストに追加するそうです。
さらに、コラム記事も執筆する予定となっています。
「国道の生い立ちを知りたい」ことがきっかけで道路への興味を持ち、告示の調査へと発展していったと、江田さんは経緯を述べています。
より信頼性の高いソースとして告示を直接入手したのは正解だったと思っています。そしてこのサイトは、こうして私が調査した情報をインターネット上で共有できれば、……信頼性の高い情報を手に入れられる人が増えてくれるのではないだろうか、と思い開設に至ったものです。
この分野は道路趣味者の中でもマイナーな部類でしょうが、「国道や県道の変遷を知りたい」と思っている同志の方々はいくらかいらっしゃると思います。このサイトが一人でも多くの同業者の役に立てばこの上ない幸せです。
ネットや書物に情報がなければ、自分で調べたい気持ちがはたらきます。筆者もそうで、サイト開設の動機につながりました。江田さんも、様々な道路サイトに触発されたそうです。
焦らず、じっくり取り組んで、内容の充実が図られることを祈念いたします。温かい目で、サイトの成長を見守っていきたい。