きっかけの記・第2回

国道の指定日はよく知られるのに対し、道道の認定日や過去に消えた路線のデータはほとんど表に出てきません。道道の路線番号を変更した告示を基に、調べてみたい気持ちが起きました。

問題は、例えば「昭和30年北海道告示第1099号(道道の路線の認定)」と書いてあっても、何月何日の告示か分からない点です。幸い、1971年3月から1993年末までと1998年以降の分は目録がありますので、そこから認定や廃止・路線名の変更の告示を探し、該当する月の北海道公報(合本)を閲覧すればよい。

しかし、それ以外の年は告示番号以外に手がかりがありません。また道道の路線番号を変更した告示には載っていない、道道認定の告示が存在します。

以下の方法で調べました。

  1. 告示番号から時期を推定し、前後数か月分の北海道公報を閲覧する。
  2. 道道の認定・廃止日に言及した市町村史を探す。判明したら、該当月の北海道公報を閲覧する。
  3. 例えば、道道の路線番号を変更した告示にある昭和43年北海道告示第570号は623号までを認定し、昭和44年北海道告示第1249号は625号から認定している。とすれば、この間に624号を認定した可能性がある。その間の北海道公報を古い順に閲覧する。

これらを繰り返した末、認定・廃止日の調査が完了したのは2006年8月28日です。

最後まで難航したのは十勝港線でした。認定日とされる1957年7月25日の告示では、十勝港線が書いてあるはずの路線番号に清水然別湖線の名があったのです。広尾港が十勝港へ改称した事実を知り、路線の命名時期を割り出しました。詳しくは、1964年に、1957年にさかのぼって十勝港線を認定した告示をご参照ください。

認定・廃止日を調べる中で、起終点やルートを変更する告示にも出合います。初めは、特に変更の度合いが大きい告示だけを抜き出していました。

この方針は、調査が進むにつれて再考を迫られます。さまざまな告示に目を通していくと、一見何気ない内容の告示に重要な事実が埋まっていると思えてきました。

つまみ食いの調査ではいけない。調べるなら、徹底的に行った方がいい。

これは、北海道道に関する全告示の調査を意味します。道道の調査に深入りすることには、迷いがありました。そこそこに調べたら止めようと思っていたからです。一方で、調べるほどに疑問点が湧いてくる。謎を解きたい気持ちがつのる。

ついに肚をくくり、現行の道路法施行後の北海道道に関する全告示を調べようと決めました。未開の原野に足を踏み入れるような心境でした。

2006年9月から告示の調査を本格化させ、まず1989年の平成以降をすべて調べました。本稿公開時点で1988年の昭和から1年ずつさかのぼっています。今月、2008年12月は1969年を調べる予定です。データベースに収めた道道に関する告示は 9,000 件を超えました。2009年中には最新分を除き、北海道告示をすべて調べ終える計画です。

それでも、2006年末の時点ではサイト開設など考えておりませんでした。

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北海道の道路について調べています。詳しい自己紹介